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市民学校参加へのお礼と第三回講座へのお誘い

2008/09/11

市民学校参加へのお礼と第三回講座へのお誘い

 

 酷暑や集中豪雨が続いた夏もようやく終わり、次第に秋らしくなって参りましたが、皆さまにはいかがお過ごしでしょうか。 

第二回、山本勝治さんの「四日市公害の歴史1」には前日からの大雨にもかかわらず、五十名を越える熱心なご参加、ありがとうございました。ただ、最後の討論時間を充分にもつことができず申し訳ありませんでした。提起された問題などは今後の検討課題として、またの機会に取り上げたいと思っております。 

 

続く翌日の現地視察では、夏休みの自由研究のために参加したという小学生も含めて、総員三十四名が澤井さんと山本さんの解説を聞きながら、近鉄塩浜駅から磯津漁港、昭石タンクヤードまで、当時の公害激甚地を歩きました。 

現場を直接見ることの大切さをいつも痛感しますが、それにしても工場やタンクヤードと居住空間が隣接して存在しているこの地域の凄まじい光景には、いつもながら独特の異様さを感じます。 

実は、当日の午後、私は午前中参加した学生をつれて、磯津のとなりの(四日市で唯一自然のままに残されているという)吉崎海岸まで足を伸ばしました。結構汚くて一同がっかりしました。ところが彼らは、そのうち誰ともなく「清掃にこようか」「週一はきついけど、月一くらいならいけるな」「軽トラックなら借りてこれるかも」などとしゃべり出していました。 

私はふと、自然の持つ回復力の中には、広い意味で人間の心も入るのではないかと思いました。つまり、現実がおかしいんじゃないかと気づいたとき、自ずと心が動いて、あるべき姿に戻すよう何かしようと思う。これも大きな自然の営みの一つではないかと思えたのです。むろん現在は人間による自然破壊がその回復力の限界にまで来つつある点で危機的なのですが。そしてそれはまた人の心に対しても言えることなのでしょう。 

 

さて、九月二十七日(土)は午後一時半より、総合会館七階にて第三回講座を持ちます。第二回に引き続き「四日市公害の歴史2」および「四日市公害裁判」というかなり欲張った企画になりました。前半は伊藤三男さんによる『ホタルの宿から』というタイトルで九十五枚のスライドを見ながら、物語風にしてもう一度四日市公害の歴史をたどります。 

後半は澤井余志郎さんによって「四日市公害裁判とはなんであったのか」を原点に立って振り返ります。いずれも極めて興味深いものとなるでしょう。 

ぜひご参加下さいますようお願い申し上げます。  

 

NPO環境市民大学四日市  代表 粟屋かよ子

                               

二〇〇八年九月十五日